落ち込んだ時に明るい曲は逆効果
落ち込んだ時に元気を出したくて、とにかく明るい曲を聴こうとすることってありませんか?
自分にあった音楽を聴くことはモルヒネの6倍の鎮静効果があると言われていますが、気分が沈んでいるのに無理やり明るい曲でテンションをあげようとするのは心理学的には逆効果なんだそうです。
反対の感情を持った曲を聴くことは逆に負担になるので、相対的に自分の感情が落ち込んでいるように感じられるというのがその理由。つまり、
落ち込んでもしょうがないから明るくいこうよ!
くよくよしないで元気出せよ!
と言われるよりも、
大変だったね。その気持ち、よくわかるよ。
と言って寄り添ってもらえた方が、確かに心が安らいで早く元気になれるってことなんです。
聴覚は感情に直結していて、音楽の好みは個人の記憶と深い関係があるため、万人を盛り上げることのできる共通の曲は存在しないそうです。
まずは気分を落ち着かせるために、悲しい感情に合った音楽に共感してもらって安心感を得ることが大事なんですね。
Many Rivers To Cross (遥かなる河)/Jimmy Cliff (ジミー・クリフ)
↓Youtube【Jimmy Cliff - Many Rivers To Cross (Lyrics on screen)】
ジャマイカ出身のレゲエミュージシャン、ジミー・クリフ。
Many Rivers To Cross(遥かなる河)は1969年、彼がまだ21歳の時に作られた曲です。
もともとは1969年に発売されたアルバムに収録されていた曲ですが、1972年にジミー・クリフ主演で公開された映画「The Harder They Come(ハーダー・ゼイ・カム)」の中でも使用されました。
幸福感と神々しさに包まれるような荘厳なオルガンのイントロで始まるこの曲は、レゲエの要素は全く感じられず、ライオネル・リッチーやスティービー・ワンダーが歌っていても違和感がないくらい、ソウルフルで感動するバラード。
ジミー・クリフは10代でイギリスに渡った時、仕事や生活に苦しみ続け、自分の居場所や存在価値も見つけることができなかったそうです。
将来に希望が持てず、苦悩の波に飲み込まれそうになっていたジミー・クリフが自分を投影して書いた歌詞が深く胸に突き刺さる。
今、自分が不幸だと思わざるを得ない環境にいる人や、困難な人生の壁に直面している人は、あまりの感動に涙腺がゆるんでしまうんじゃないでしょうか?
Many rivers to cross
But I can't seem to find my way over
Wandering I am lost as I travel along
The white cliffs of Dover
Many rivers to cross and it's only my will
That keeps me alive
I've been licked, washed up for years and
I merely survive because of my pride
And this loneliness won't leave me alone
It's such a drag to be on your own
My woman left and she didn't say why
Well I guess I have to try
Many rivers to cross but just where to begin
I'm playing for time
There'll be times I find myself thinking
Of committing some dreadful crime
Yes I’ve got many rivers to cross
But I can't seem to find my way over
Wandering I am lost as I travel along
The white cliffs of Dover