①アルバムが全英 全米で1位、2位を独占

破天荒でスキャンダラスなアクセル・ローズを中心とするガンズ・アンド・ローゼズが人気絶頂期の1991年に2枚同時にリリースしたアルバム「ユーズ・ユア・イリュージョン」。

ユーズ・ユア・イリュージョンⅠは全英、全米ともに2位を記録。このとき1位を記録したのが他ならぬユーズ・ユア・イリュージョンⅡだったんだからもうなんていうか本当に凄すぎる…。

 

ガンズ・アンド・ローゼズはパフォーマンスや言動、ヴィジュアルなどから激しく荒々しい曲のイメージが強いって人もいるかもしれないけど息を飲むほど美しいバラード曲もたくさんあるんですよね。

中でも私が特に好きで、11月が近づくたびに再生回数が増える曲が「ユーズ・ユア・イリュージョンⅠ」に収録されている9分近い壮大なバラード「November Rain(ノーヴェンバー・レイン)」です。

ぶっちゃけ最初は私もガンズ・アンド・ローゼズには攻撃的な激しい楽曲の印象しかなかったので、こんなにドラマチックで感動的な曲を披露するバンドだとは当時は思ってなかったんですけど💧

 

↓Youtube【Guns N' Roses - November Rain】

 

②歌詞の和訳

Songwriter - Axl Rose

When I look into your eyes
I can see a love restrained
But, darlin', when I hold you
Don't you know I feel the same?
'Cause nothing lasts forever
And we both know hearts can change
And it's hard to hold a candle
In the cold November rain
キミの瞳を覗き込むと
押し殺された愛が見える
でもキミを抱きしめている時は
俺も同じ気持ちなんだ
永遠に続くものなんて何もない
心が変わっていくことも俺たちは知っている
キャンドルを持ち続けるのは難しいのさ
11月の冷たい雨の中では
We've been through this such a long, long time
Just tryin' to kill the pain, ooh yeah
But lovers always come and lovers always go
And no one's really sure who's lettin' go today, walkin' away
If we could take the time to lay it on the line
I could rest my head, just knowin' that you were mine, all mine
こんなに長い間、俺たちは痛みを殺そうとして
関係を続けてきた
だけど恋人はやって来ては去っていくもの
今日離れて行ってしまうかどうかは誰にもわからない
もし俺たちが素直に話し合うことができたなら
俺は安心できたんだろう
キミのすべてが俺のものであることを知って
So, if you want to love me
Then, darlin', don't refrain
Or I'll just end up walkin'
In the cold November rain
だからもし俺のことを愛していたいなら
気持ちを抑えないでくれ
じゃないと俺は歩き続けることになる
11月の冷たい雨の中を
Do you need some time on your own?
Do you need some time all alone?
Ooh, everybody needs some time on their own
Ooh, don't you know you need some time all alone?
自分の時間が必要なのか?
一人になる時間が必要なのか?
誰だって自分だけの時間は必要さ
キミにもそういう時間が必要なことはわかるだろう?
I know it's hard to keep an open heart
When even friends seem out to harm you
But if you could heal a broken heart
Wouldn't time be out to charm you
心を開いたままでいることは難しい
友達でさえキミを傷つけていると感じる時もあるだろう
でももしキミが壊れた心を癒せるのなら
まだ遅くはないんじゃないか
Sometimes, I need some time on my own
Sometimes, I need some time all alone
Ooh, everybody needs some time on their own
Ooh, don't you know you need some time all alone?
俺にも自分の時間が必要な時がある
俺にも一人になる時間が必要な時がある
誰だって自分の時間が必要なんだ
キミにもそういう時間が必要なことはわかるだろう?
And when your fears subside
And shadows still remain
I know that you can love me
When there's no one left to blame
So, never mind the darkness
We still can find a way
'Cause nothin' lasts forever
Even cold November rain
不安感な気持ちがなくなっても
影はまだキミのそばにいる
キミは俺を愛せるはずさ
責める相手がいなくなったその時は
だから暗闇なんて気にするな
まだ道は見つけられる
永遠に続くものなんてない
11月の冷たい雨でさえいつかは終わるのさ
Don't ya think that you need somebody?
Don't ya think that you need someone?
Everybody needs somebody
You're not the only one, you're not the only one
誰かが必要だと思わないか?
誰かが必要だと思わないか?
みんな誰かを必要としている
キミだけじゃない キミだけが特別じゃない

 

 

③ガンズ・アンド・ローゼズとの出会いは…

私のガンズ・アンド・ローゼズとの出会いは今から30年近く前、まだ中学生の時。

それまでは洋楽はおろか、邦楽でさえもB'zやチャゲ&ASKAのようなメジャーミュージシャンの曲しか聴いたことがない私だったわけですけど、音楽の授業で聴いた「ウィー・アー・ザ・ワールド」のあまりの素晴らしさに衝撃を受けて洋楽に興味を持ち始めることに。

そんな私にたまたま席が近かった同級生がビートルズやカーペンターズのCDをすすめてくれたのがきっかけでみるみるうちに洋楽にのめり込んでいきました。

ガンズ・アンド・ローゼズもその同級生が教えてくれたバンドのうちの一つ。

この時『ビートルズもいいけどこのバンドもすごくいいよ!』って言いながら貸してくれたアルバムが、ガンズ・アンド・ローゼズの「Appetite for Destruction(アペタイト・フォー・ディストラクション)」でした。

中学生当時に聴いたアクセル・ローズのボーカル。その第一印象はハスキー過ぎて甲高い独特な声といった感じ。

まだビートルズやカーペンターズ、ビリー・ジョエルやエルトン・ジョンなどなどしか知らなかった私にとってはそれほど良いアルバムとは思えず、唯一ポップで聴きやすかった「Sweet Child o' Mine」以外はちゃんと聴かないで返したような気が(笑)

いわゆるスタンダードな万人受けするような洋楽しか聴いたことがなかった中学生の幼い私にはまだ早かったんだろうなあ…。

 

④気付かずに同級生が勧めてきた…

私がガンズ・アンド・ローゼズにそれほどハマらなかったことに気付かずにその同級生がさらに勧めてきたアルバム「ユーズ・ユア・イリュージョンⅡ」。

それほど期待せずに聴いていたら13曲目の「ドント・クライ」でめちゃめちゃツボったバラード好きの私。

毒々しいバラとドクロマーク、ハードな演奏しかイメージになかったガンズ・アンド・ローゼズの曲でこんなに心を奪われるバラードがあったなんて驚きでした。

じゃあ同時発売のもう一枚のアルバムにも意外と自分好みのバラードが入ってるんじゃ…?

と思って友達に、今度は自分からお願いして貸してもらった「ユーズ・ユア・イリュージョンⅠ」に収録されていたのが鳥肌級の名バラード「November Rain」。

聴かず嫌いはもうやめようと心に誓った瞬間でした💧

 

⑤タイトルだけでなんとなく…

CDケース裏に表記されている曲リストを見たとき「November Rain」っていうタイトルだけで、聴く前からなんとなく名バラードの予感はしてました。

だけどここまでスケールが大きくて、それから30年以上にわたって毎年11月が近づくと必ず車の中でヘビロテしてしまうほど深くのめり込むことになるとは思わなかった…。

この曲はイントロが短めなのに曲の長さは9分ほどもあり、かなり長い曲の部類に入ります。

でも、聴いているとあっという間に9分経ってしまっているんですよね。

もちろんピアノを軸としたメロディ自体がすさまじく美しくて引き込まれているってのもあるんでしょうけど、それに加えてスラッシュの泣きのギターソロ、そしてラストには壮大なアウトロとコーラス。

まるで一つの短い映画を見たかのような余韻に浸れるドラマがこの曲の中にはあると思う。

まさに今、冷たい雨がキラキラと上空から降り注いでいると錯覚するほど臨場感あふれる幻想的なピアノの音色も素晴らしい…。

名曲は時間を感じさせないってよく言われるけど、この曲を聴いているとその意味がよくわかりますね。

 

⑥こういう歌詞が大好物な私にとって…

歌詞に関しても男女の切ない恋愛感情を少し具体的に表現した、こういう歌詞が大好物な私にとっては非の打ちどころがありません。

「これはいったいどういう意味なんだろう?」と思うこともなく、すんなりと歌の世界に入っていける。

そして歌の主人公にめちゃめちゃ感情移入してしまい、過去の自分の恋愛ともリンクさせて浸ってしまう。

この曲を初めて聴いたのはまだ誰とも付き合ったことのなかった中学生時代で、その時は切ない恋愛を想像して切なくなってるだけでしたけどね(笑)

 

⑦ユーズ・ユア・イリュージョンⅡでは…

先ほどユーズ・ユア・イリュージョンⅡでは「ドント・クライ」だけが良い曲だと感じたみたいな書き方をしてしまったかもしれませんけどそれは違う。

6曲目の「ショットガン・ブルース」は激しくてノリが良くて勢いのあるキャッチーな曲だったのでよくリピートしてたし、1曲目の「シヴィル・ウォー」は複雑な曲調のシリアスな雰囲気で、好き嫌いは別れやすいかもしれませんがこちらも名バラードだと思ってます。

 

ちなみにアクセル・ローズの独特な歌声はもともとは普通の声質だったらしい。

だけどシャワーを浴びている時に歌った声がなぜか現在の独特の歌い方で、それをたまたま聴いたメンバーにこの声で歌うことを提案されたからなんだとか。

声に関してはスマッシングパンプキンズのビリー・コーガンの声と同じで、ガンズ・アンド・ローゼズを好きになれない人はこの歌声が原因って方も多いのかも…。

一度好きになってしまえば逆に『この声じゃなきゃダメだ!』『他のバンドがカバーした曲なんて聴きたくない!』ってくらいになると思うんですけどね…。