1stアルバムが『オアシス以来のデビューアルバム』と大絶賛されたイギリスのバンド、マンサン。

人気と実力がありながらも2ndアルバムのヒット後に急速に失速。

その後リリースした3rdアルバムがセールス的にまったく伸びず、4thアルバム制作中に解散してしまった短命のバンドです。

 

 

「I Can Only Disappoint U(アイ・キャン・オンリー・ディサポイント・ユー)」は解散前のラストアルバムとなってしまった3rdアルバム「リトル・キックス」に収録。

マンサンのシングルの中では最もヒットした曲で、2000年にUKチャートで8位を記録しています。

イントロから曲の終わりまでずっと "揺蕩う(たゆたう)" ように優雅に流れる浮遊感のあるメロディと、控えめに挟み込まれる叙情的なギターがなんとも心地いい。

どちらかといえば喪失感というか空虚感みたいなものを感じる歌詞。だけどメロディに身を委ねていると催眠にかけられたようにどこまでも穏やかな気持ちになれてしまう、私にとってはある意味サイケデリックな曲です。

 

↓Youtube【Mansun - I Can Only Disappoint U】

 

 

↓Songwriter(s)  -  Paul Draper,  Dominic Chad

You travelled from Dublin
You said you'd change the world
You sing like Sinatra, always
You pulled 'em for miles now
Like Garbo in Berlin
You played 'em for zeroes
Just like always
Tonight some bitch is hassling me
And tonight it feels so good feeling cheap
I can only disappoint you
'Cos I always let you down
You turned a man kookoo
Half animal, half grace
The chick was a teaser, always
Tonight their hips would swivel and turn
So we drove to the place where we first met
The queens they all loved you
The tall, the short, the fair
The sailors, the psychos, always
And here I faltered gun in my hand
And you with "piggies" scrawled on your wall
And tonight her note said "Better off dead"
And the earth has never moved for me since
キミはダブリンから旅をしてきた
キミは世界を変えたいと言っていた
キミはシナトラのように歌っていた、いつだって
何マイル離れた場所からも彼らの心を惹きつけた
まるでベルリンのガルボのように
キミはどん底になるために演じていた
それもいつも通りのこと
今夜、クソ女が俺をイラつかせてきた
今夜はそんな安っぽい感情も最高に心地いい
俺にはキミを失望させることしかできない
いつもガッカリさせてしまう
キミは男を夢中にさせる
半分は動物的に、半分は優雅にね
キミの中の女の子は男をいつもジラすんだ
今夜、二人の腰は滑らかに揺れ動く
そして俺たちが初めて出会った場所へと車を走らせた
ホモな同性愛者の誰からも愛された
背が高い奴、小柄な奴、色白な奴
船乗り、性格異常者、いつの時も
そして俺は銃を手にしてためらっていた
キミの壁には "子ブタ" と殴り書きがされていた
今夜、彼女のメモには「死んだ方がマシ」と書いてある
それからというもの俺の世界は止まったまま
(繰り返し ★)

 

 

 

この曲が収録されている3rdアルバム「リトル・キックス」は初めて外部のプロデューサーを迎えたこともあってか、1stのグラムロックっぽさ、2ndのプログレッシブっぽさは感じられず、それまでのマンサンが好きだった人には賛否両論。

そういう私も「リトル・キックス」を通して聴いた時にイイと思えた曲は「I Can Only Disappoint U」「Fool」の2曲だけでした。

もし「I Can Only Disappoint U」が収録されていなかったら、2,500円ものお金をかけてアルバムを購入したことを後悔してたと思う。

こんな風に言うと怒られるかもしれませんが、ボーカリストのポール・ドレイパー自身もこのアルバムのことは酷評してるみたいなので…。