①あの有名な「I Want It That Way」が…
あの有名な「I Want It That Way」が収録されたバックストリートボーイズの「ミレニアム」。このアルバムが全世界でエキセントリックなブームになっていた2000年(実際に発売されたのは1999年だけど)、私が聞きまくっていたのはマッチボックストゥエンティの2ndアルバム「マッド・シーズン」だったわけで。
これがまた、この手のアメリカンロックバンドが好きだった当時の私に突き刺さらないわけがないほどの良曲が目白押しだったんですよ。1stシングルの「Bent」を筆頭にその流れを汲んだ、渋いけどメロディアスな曲の数々はまだ大学生だった私の心に深々とぶっ刺さっていまだに抜けないという…まぁ抜けたら困るんですけどね😂
そんな個人的名盤「マッド・シーズン」の中で何十回、何百回と聞いてもまったく飽きない、むしろ聞くたびにノスタルジックで切ないセピア色の世界に魂が放り込まれてしまう曲。それが11曲目に収録されている「Leave」です。
Youtube【Matchbox Twenty - Leave Lyrics】
②この曲の最大の魅力が…
この曲の最大の魅力がロブ・トーマスの感傷的で繊細なボーカル。ロブは普段エネルギッシュな歌声で感情を込めまくったボーカルスタイルで歌うことが多いけど、「Leave」の1番のパートではまるで誰もいない場所で誰にも聞こえないように、心の内側を吐き出すような歌い方で、これでもかってくらい感情移入させられまくっちゃう。
結局ラストに向けてどんどん感情が込み上げてシャウト気味の歌唱に変わっていくんだけど、これがまたグッとくるんですよねぇ。
メロディ自体に大きな起伏はないから、こういう曲って他の人に勧めても全然響かないのかもしれない。でも、それをそれほど残念に思わないのは、自分だけに価値がある(はちょっと言い過ぎかな?💧)こういう曲こそが、何年も何十年も聞き続ける曲になったりするってのが経験でわかってるからなのかも…。
③歌詞と和訳
Songwriter - Rob Thomas
It's amazingHow you make your face just like a wallHow you take your heart and turn it offHow I turn my head and lose it all
It's unnervingHow just one move puts me by myselfThere you go just trusting someone elseNow I know I put us both through hell
I'm not saying there wasn't nothing wrongI just didn't think you'd ever get tired of meI'm now saying we ever had the right to hold onI just didn't wanna let it get away from me
But if that's how it's gonna leaveStraight out from underneathThen we'll see who's sorry nowIf that's how it's gonna stand, whenYou know you've been depending onThe one you're leaving nowThe one you're leaving out
It's aggravatingHow you threw me on and you tore me outHow your good intentions turn to doubtThe way you needed time to sort it out
I'm not saying there wasn't nothing wrongI just didn't think you'd ever get tired of meI'm now saying we ever had the right to hold onI just didn't wanna let it get away from me
But if that's how it's gonna leaveStraight out from underneathThen we'll see who's sorry nowIf that's how it's gonna stand, whenYou know you've been depending onThe one you're leaving nowThe one you're leaving out
I'm not saying there wasn't nothing wrongI just didn't think you'd ever get tired of me
But if that's how it's gonna leaveStraight out from underneathThen we'll see who's sorry nowIf that's how it's gonna stand, whenYou know you've been depending onThe one you're leaving nowThe one you're leaving out
Tell me is that how it's going to endWhen you know you've been depending onThe one you're leaving nowAnd the one you're leaving out
④It's amazing…
It's amazing
How you make your face just like a wall
(驚くよ 君が顔をまるで壁みたいに無表情にできることに)
かつて愛し合っていたはずの相手が、もう自分に何の感情も見せなくなったことへの驚きと戸惑い。そして愛が終わりに向かっていく過程で感じる辛さや痛みを、枯れ葉が舞う秋のように哀愁を帯びた演奏をバックに歌うロブ・トーマス。
サビの歌詞がこれまた切ないんですよね…。愛を繋ぎ止めることができない無力感と、去っていく相手への静かな問いかけが込められたそのフレーズがもう悲しすぎて悲しすぎて…😭
そういえば、昭和の名曲に「勝手にしやがれ」ってあるじゃないですか?あちらはバラードではないけれど、曲の世界観というかストーリーは結構近いものがあるんじゃないかなとかも思ったり。
「Leave」に感じるのはどちらかというと「勝手にしやがれ」のようなニヒリズムというよりは女々しさ?なので、そういったところは私の大好きな90年代J-POPで例えると「離したくはない」で有名なT-BOLANの雰囲気に近い…かも。
マッチボックストゥエンティのバラードはリズム&ブルースやカントリーを巧く融合させた、アメリカンロックのメインストリーム的な曲が多い。
一方で「離したくはない」だとか、「遠い恋のリフレイン」「すれ違いの純情」などなどに代表されるT-BOLANのバラードは90年代J-POP的なポップ色強めのキャッチーなサウンドが特徴。
だけどどちらのバンドも、愛した女性が去ってしまう耐え難いほどの喪失感を曲にしたためたら他の追随を許さない、といった点では同じなんですよね。
なので、日本女々しさランキングがあったら間違いなく上位ランカーの私みたいな男がハマるのは、もう必然というか運命というか…。
恋人や好きな人との別れに直面している、そんなタイミングで聞いてしまえば「Leave」は生涯離れることのできない、いやむしろ離れたくない名曲として心に深く刻み込まれることでしょう…。