①2006年にはグラミー賞の最優秀レコード賞を受賞

アメリカ出身のエネルギッシュでポップなパンクバンド、Green Day(グリーンデイ)。

躍動感のあるハードめな曲だけでなく、哀愁感じるバラードナンバー、パンク版ボヘミアンラプソディのような組曲など、高い次元で色々なタイプの曲が作れる守備範囲の広さも魅力のバンドです!

2006年のグラミー賞では、退廃的な雰囲気のバラード調の曲であるBoulevard of Broken Dreams(ブールヴァード・オブ・ブロークン・ドリームス)が、パンクバンドとして史上初の最優秀レコード賞を獲得。

現在進行形のパンクバンドとしては世界トップクラスの人気で、パンクは特に好きっていうわけじゃないけどグリーンデイは好きだっていう方も多いんじゃないでしょうか!?

②短い組曲のような「¡Viva la Gloria!(ヴィヴァ・ラ・グロリア)」

↓Youtube【4.- Green Day- ¡Viva La Gloria! [Lyrics] [HQ]】

21世紀のブレイクダウン(21st Century Breakdown)/GREEN DAY(グリーンデイ)
created by Rinker

¡Viva la Gloria!は2009年に発売されたアルバム「21世紀のブレイクダウン(原題:21st Century Breakdown)」の4曲目に収録されている曲です。

アメリカ、イギリスを含む世界14か国で1位に輝いたこのアルバム。2010年の第52回グラミー賞でエリッククラプトン&スティーブウィンウッドのライブアルバムや、U2のアルバムを抑え最優秀ロックアルバム賞を受賞しています。

③2人の若者が主人公のコンセプトアルバム

このアルバムは、全体を通してひとつの物語になっているコンセプトアルバム。

グロリアクリスチャンという2人の若者が主人公として登場し、困難を抱えながらもなんとか時代を生き抜こうとしている様子がストーリーの軸になっています。

¡Viva la Gloria!は美しいピアノのイントロと優しげなビリーのボーカルで始まるので、最初は完全にバラード調の曲だと思ってたんです。

だけど約1分間の穏やかなバラードパートが終わって一瞬の静寂を挟んだ直後、一気に解放されるエネルギー!

そこからはグリーンデイ本来のメロディアスなパンク全開なんですけど、これがまたスピード感がありながらも切なさが感じられるメロディで最高なんです!

個人的にはグリーンデイのエネルギッシュ系の曲では最高峰の曲と言ってもいいくらい素晴らしいデキだと思っていたので、グーグルで検索しても100件ちょいしか検索結果が表示されなかったのは意外でした…。

ちなみに一番上に書いた、グラミー賞を獲得したBoulevard of Broken Dreamsはこちら。宇多田ヒカルさんがネット上でカバーしたことでも話題になった曲です。

↓Youtube【Green Day - Boulevard Of Broken Dreams [Official Music Video]】

American Idiot(アメリカン・イディオット)/GREEN DAY(グリーン・デイ)
created by Rinker

③プロデュースは「ネヴァーマインド」を担当したブッチ・ヴィグ

アルバムをプロデュースしたのは、1991年の歴史的名盤ニルヴァーナのネヴァーマインドでも有名なブッチ・ヴィグ(Butch Vig)です。

ブッチ・ヴィグは、ネヴァーマインド以外にも、

  • スマッシング・パンプキンズ…「Siamese Dream
  • グー・グー・ドールズ…「Something for the Rest of Us
  • フー・ファイターズ…「Wasting Light」「Sonic Highways

などなど、挙げたらキリがないくらい多くのアルバム制作に関わっているビッグな人。

↓こちら、ソウル・アサイラムのMisery(ミザリー)が収録されているアルバム「Let Your Dim Light Shine」もブッチ・ヴィグのプロデュースです。

④逆さのビックリマークは「逆感嘆符」

頭に付いているエクスクラメーションマーク(ビックリマーク)はスペイン語の逆感嘆符と呼ばれるもの。

スペイン語では感情を表すビックリマーク、疑問を表すクエスチョンマークを付ける時には、文の頭にも逆さまにしたものを記入するらしいです。

タイトルの「¡Viva la Gloria!」はスペイン語で「グロリア万歳!」のような意味なので、逆感嘆符がつけられているんですね。

ところで、今まで結構な数の洋楽を聴いてきたとは思うけど、グリーンデイの歌詞って見たことないような単語が出てくることが結構多い気がします。

¡Viva la Gloria!だと、

  • jilted(ジルティド):はねのけられる、捨てられる
  • ammunition(アミュニション):弾薬
  • amnesty(アムネスティ):恩赦

あたりは見たことも聞いたこともない単語だったんで、Google先生に教えてもらわないと意味が全く分かりませんでした(笑)。

 

↓歌詞の意訳
なあグロリア、君は崖っぷちに立っているのかい?
沈みゆく太陽を眺め夢の瀬戸際にいるのを感じている
永遠の若さ
それは虚構の風景
俺のひび割れた皮膚が
過ぎ行く日々を証明することになるだろう

 

祈りを捧げて火を灯そう
俺たちは戦い始めるんだ
君のスローガンは銃を持った殺し屋
それを俺たちは待っていたんだ

 

なあグロリア
それが俺たちが崖っぷちにいた理由
俺たちの人生の戦いは死ぬことの無い愛に
引き寄せられている

 

グロリア、グロリア万歳!
壁に描かれた自分の名前を爆破しろ
砕けたガラスが降り注ぎ
精神は切り刻まれる
俺はそれが聞こえるんだ、捨てられた群衆みたいに

 

グロリア、どこにいるんだグロリア?
君はたくさんの傷跡と弾薬の中に家を見つけたのか
青二才だった頃に荒廃した街で作った寝床は
若さの中で灰に還ってしまった

 

彼女は冬に向かって殴りかかった
秋の風が闇夜に溶け込み始めた頃
彼女は時代に見落とされたすべての罪人にとっての聖人
だから消さないでくれ、君の燃え上がる火を

 

グロリア、どこにいるんだグロリア
失われた純情の為に
君の信念を失くさないでくれ
嵐を乗り越えて
11月を振り返るのはもうやめよう
君の旗が燃え尽きてしまった時のことは

 

グロリア、グロリア万歳
俺の罪深い壊れた心に
恩赦を与えてくれないか
いつでも思い出せるような
季節が俺たちに訪れてほしい
かがり火を消さないでくれ

 

だからグロリア
夜の中でも影ができるような輝けるメッセージを
俺に届けてくれ
グロリア、君の不滅の愛はどこにあるんだ?
君の人生を俺に教えてくれ、君の人生のストーリーを!