①3人兄弟のボーカルグループ

イギリス出身だけどオーストラリアで1963年にデビュー。10枚のシングルを発表したのちオーストラリアでブレイクしたビージーズ。

 

その後は母国イギリス、そしてアメリカでも見事に成功を納め世界的な人気を獲得した3人兄弟のボーカルグループです。

 

実はもう一人、ビージーズに加入する予定だったけどその直前に病気で亡くなってしまった、歳が離れた弟のアンディ・ギブがいたわけなので、もしかしたら4人兄弟のボーカルグループになっていた可能性もあったんですね…。

 

 

1971年の名作映画『小さな恋のメロディ』の主題歌として日本だけでシングルリリースされた「メロディフェア(Melody Fair)」や、1977年に大ヒットした映画『サタデーナイトフィーバー』で使用された「ステイン・アライブ(Stayin' Alive)」「愛はきらめきの中に(How Deep Is Your Love)」などは耳にしたことがある人が多いはず。

 

ビージーズは2003年に三男のモーリス・ギブがなくなるまでに、20枚以上ものアルバムを発表しています。

 

非の打ちどころのない完璧なハーモニーで歌われる曲はどれもこれも素晴らしいものばかり。

 

だけど個人的にベストソングを挙げるなら1997年にリリースされた21枚目のアルバム「Still Waters(スティル・ウォーターズ)」に収録された、3兄弟ならではのハーモニーが夢見心地なポップソング「アローン(Alone)」です。

 

↓Youtube【Bee Gees - Alone】

 

 

②歌詞の和訳

【Songwriter(s)】 -  Barry Gibb,  Robin Gibb,  Maurice Gibb

I was a midnight rider on a cloud of smoke
I could make a woman hang on every single stroke
I was an iron man
I had a master plan
But I was alone
I could hear you breathing
With a sigh of the wind
I remember how your body started trembling
Oh, what a night it's been
And for the state I'm in
I'm still alone
And all the wonders made for the Earth
And all the hearts in all creation
Somehow I always end up alone
Always end up alone
So I play, I'll wait
'Cause you know that love takes time
We came so far
Just the beat of a lonely heart
And it's mine
I don't want to be alone
Well, since I got no message on your answer phone
And since you're busy every minute
I just stay at home
I make believe you care
I feel you everywhere
But I'm still alone
I'm on a wheel of fortune with a twist of fate
'Cause I know it isn't heaven, is it love or hate?
Am I the subject of the pain?
Am I the stranger in the rain?
I am alone
And is there glory there to behold?
Maybe it's my imagination
Another story there to be told
So I play, I'll wait
And I pray it's not too late
We made it so far
Just a beat of a lonely heart
And it's mine
I don't want to be alone
And all the wonders made for the Earth
And all the hearts in all creation
Another story there to be told
(Repeat ★)
Gone, but not out of sight
I'm caught in the rain and there's no one home
Face the heat of the night
The one that you love got a heart that's made of stone
Shine and search for the light
And sooner or later you'll be cruising on your ocean
And clean out of sight
I'm caught in the rain and there's no one home
俺は煙に包まれた真夜中のライダー
動き一つで女を夢中にさせることもできた
俺は鉄のように強い心を持っていたし
人生の計画も完璧だった
でも俺は独りきりだった
風のため息に乗って
キミの息づかいが聞こえてた
キミが寒さで震えてたことも覚えてる
ああ、なんて素敵な夜だったんだろう
でも今はこんな有り様
まだ俺は独りっきり
地球に存在するすべての不思議
この世に創られたものすべての本質
俺はなぜかいつも最後には独りっきりになってしまう
いつも最後は孤独なんだ
だから俺は楽しんで待つことにするよ
愛は時間がかかるものだから
俺たちはここまでやってきた
孤独な心の鼓動
それは俺の中から聞こえてるのさ
俺は独りっきりになりたくない
留守電にメッセージは残されてなかったし
キミはいつも忙しい人だから
俺はただ家にいて
キミが気に掛けてくれているフリをする
どこにいてもキミを感じてるけど
俺はまだ独りっきりなんだ
俺の歯車が回っているのは運命のいたずらさ
天国じゃないことはわかってる, この気持ちは愛?それとも憎しみ?
俺はキミの苦痛の対象?
雨の日にやって来た見知らぬ男?
俺は独りぼっちなんだな
その場所に見るべき栄光があるのだろうか?
たぶん俺の気のせいなんだろう
そこにあるのは語られるべきもう一つの物語
だから俺は楽しんで待ちながら
手遅れにならないことを祈るのさ
俺たちはここまで上手くやってきた
孤独な鼓動
それは俺の心の中から聞こえてる
独りっきりにはなりたくないんだ
地球に存在するすべての不思議
この世に創られたものすべての本質
そこにあるのは語られるべきもう一つの物語
(繰り返し ★)
消えてしまったけど見えなくなってはいない
俺は雨に降られてそこにはもう誰もいない
夜の熱さに立ち向かえ
キミの愛する人の心は石でできている
輝くんだ そして光を探せ
遅かれ早かれキミは自分の海に旅に出る
そして視界から完全に消えていく
俺は雨に降られてそこにはもう誰もいない

 

 

③「アローン」のハイライトはサビではなく…

メインパートを歌っているのは長男のバリー。私の中で「アローン」のハイライトはサビではなく、そのバリーが歌っているAメロ、Bメロ部分。

 

もちろんサビでの次男ロビンの伸びやかで透き通るようなファルセットにもウットリするんですけど、曲の冒頭からいきなりファルセットで歌い始めてそのままずっとファルセットで歌うバリーの歌唱はアンビリーバボーでした💧

 

バリーのこの独特なファルセット唱法は1975年にリリースされた13枚目のアルバム「メイン・コース(Main Course)」の頃から多用されるようになったらしく、デビュー当初からのファンからは賛否両論あるみたいだけど私は好きです…。

 

 

とまあ、そんな感じでAメロからずっとバリーがファルセットで歌っているのでサビの部分も自然とめちゃめちゃ高音のファルセットになっています。

 

私のような一般人が歌うとしたら地声で普通に歌ったらちょうどいいんじゃないかって思うくらい全体的にキーが高い。

 

この中年男性らしからぬ(?)天使の歌声のようなファルセットボイスも、息ピッタリのハーモニーと同様にビージーズの大きな魅力の一つですね。

 

もし「アローン」がもっと低いキーで歌われた曲だったらファーストインプレッションはそれほどじゃなかったかも…。

 

 

④ビージーズにハマったきっかけは…

そもそも私がビージーズにハマったきっかけは1977年の大ヒット曲「How Deep Is Your Love(愛はきらめきの中に)」

 

シルクのように滑らかで豊かな響きのボーカルと、言わずもがなのハーモニー。さらに耳なじみが良いメロディに一瞬で虜になってしまい、しばらくはカーオーディオや部屋のコンポで毎日のように聴いてたのは良い思い出です…。

 

ちなみにこの曲は1996年にイギリスのアイドルボーカルグループ、テイク・ザットがカバーしてUKチャート3週連続1位のヒットを記録。

 

テイク・ザットの90's風にアレンジされたバージョンも悪くないとは思うけど、私は断然ビージーズのオリジナルバージョンが好みでした。

 

↓Youtube【Bee Gees - How Deep Is Your Love (Official Video)】

 

 

⑤3人兄弟で結成されたグループは他にも…

ところで兄弟で結成された美しいボーカルハーモニーが魅力のグループといえば思い浮かぶのがビーチボーイズ。

 

ビーチボーイズはブライアン、デニス、カールのウィルソン三兄弟を中心としたバンドなのでビージーズのようなボーカルグループとはジャンルはちょっと違うのかもしれないけど、卓越したコーラスワークが魅力なのはどちらも同じ。

 

ビーチボーイズは1960年代に活躍したバンドだからちょっとレトロな感じがするかもしれないけど、1周回ってそのローファイな感じが逆にいいんですよね。

 

ビーチボーイズ初の全米No.1シングル「I Get Around」のコーラスワークなんてもう…神がかってます。

 

↓Youtube【The Beach Boys - I Get Around】

 

 

ちなみにこちらのブログで紹介したハンソンも3人兄弟のバンドです。