①イントロだけで結婚式場に…

歌詞の内容もさることながら、イントロのメロを聴いただけで結婚式場にテレポーテーションしたような錯覚に陥るくらい『THE ウェディングソング!』なバラード。

歌っているのはアメリカのシンガーソングライター、ボブ・カーライル。

もともとは教会的なクリスチャンミュージック出身のシンガーということもあってか、ところどころにゴスペルっぽい雰囲気が感じられる曲作りが特徴です。

 

厳かで美しいメロディの「Butterfly Kisses(バタフライ・キス)」がアメリカビルボードのアダルトコンテンポラリーチャートで1位を獲得し、注目を浴びたのは1997年。

この曲がボブ・カーライル唯一のヒット曲。なので90年代によっぽど洋楽が好きでその手のアンテナを伸ばしてたって人じゃないと、名前も曲名もピンとこない…かもしれません。

↓【Bob Carlisle - Butterfly Kisses (Official Country Version)】

 

 

②歌詞と和訳

Songwriter - Bob Carlisle,  Randy Thomas

There's two things I know for sure
She was sent here from heaven
And she's daddy's little girl
As I drop to my knees by her bed at night
She talks to Jesus, and I close my eyes
And I thank God for all of the joy in my life
But most of all, for...
確かなことが2つある
彼女は天から送られてきた子供で
パパの愛しい子供だってこと
夜に彼女のベッドの横で膝をつくと
彼女は神に祈りを捧げ、僕は目を閉じる
そして僕は人生の歓びすべてを神に感謝するんだ
だけど何よりも幸せなのは...
Butterfly kisses after bedtime prayer
Stickin' little white flowers all up in her hair
"Walk beside the pony, Daddy, it's my first ride"
"I know the cake looks funny, Daddy, but I sure tried"
Oh, with all that I've done wrong
I must have done something right
To deserve a hug every morning
And butterfly kisses at night
おやすみの祈りのあと顔をつけてまつ毛で彼女にキスすると
白くて小さな花を髪にくくりつけた彼女を思い出す
"パパ、ポニーの側を歩こうよ わたし初めて乗るんだよ"
"おかしなケーキになっちゃったけど、頑張ったんだよ"
僕は彼女にとっていつも最高の父親ではいられなかったけど
きっとふさわしいこともできたから
神様が毎朝のハグと
おやすみのバタフライキスをさせてくれたんだ
Sweet sixteen today
She's looking like her mama
A little more everyday
One part woman, the other part girl
To perfume and make-up
From ribbons and curls
Trying her wings out in a great big world
But I remember...
今日でキミも素敵な16歳
毎日少しずつ
ママに似てきてる
キミが持っている大人の部分と少女の部分
あの頃はリボンとカールが好きだったけど
今は香水とメイクを使って
その羽で大きな世界へ羽ばたこうとしてる
でも僕は覚えているよ...
Butterfly kisses after bedtime prayer
Stickin' little white flowers all up in her hair
"You know how much I love you, Daddy,
But if you don't mind
I'm only going to kiss you on the cheek this time"
With all that I've done wrong
I must have done something right
To deserve her love every morning
And butterfly kisses at night
おやすみの祈りのあと顔をつけてまつ毛で彼女にキスすると
白くて小さな花を髪にくくりつけた彼女を思い出す
"どれだけパパのことが好きか知ってるよね?
今回はほっぺたにキスするだけだけど我慢してね"
僕は彼女にとっていつも最高の父親ではいられなかったけど
きっとふさわしいこともできたから
神様が毎朝のハグと
おやすみのバタフライキスをさせてくれたんだ
All the precious time
Like the wind, the years go by
Precious butterfly
Spread your wings and fly
彼女とのかけがえのない時間が
風のように年月を駆け抜けていく
愛しい蝶よ
羽ばたく時がきたんだね
She'll change her name today
She'll make a promise
And I'll give her away
Standing in the bride room
Just staring at her
She asked me what I'm thinking, and I said
"I'm not sure, I just feel like I'm losing my baby girl"
Then she leaned over...
And gave me...
今日、彼女の名前は変わる
彼女は愛を誓い
そして僕は彼女を手放すだろう
メイクルームに立ったまま
じっと彼女を見つめてると
何を考えてるのか尋ねてきたから僕は言った
"よくわからないけど、可愛い娘を失った気がするんだ"
すると彼女は僕に寄り掛かって
こんな風にしてくれたんだ...
Butterfly kisses with her mama there
Sticking little white flowers all up in her hair
"Walk me down the aisle, Daddy, it's just about time"
"Does my wedding gown look pretty, daddy? Daddy don't cry"
With all that I've done wrong, I must have done something right
To deserve her love every morning, and butterfly kisses
ママの見てる前で顔をすり寄せてキスしてくれた
白くて小さな花を髪にくくりつけた彼女を思い出す
"一緒にバージンロードを歩いてね、パパ そろそろ時間よ"
"私のウエディングドレス姿は綺麗? 泣かないで、パパ"
僕は彼女にとっていつも最高の父親ではいられなかったけど
きっとふさわしいこともできたから
神様が毎朝のハグと
おやすみのバタフライキスをさせてくれたんだ
I couldn't ask God for more, man, this is what love is
I know I've gotta let her go
But I'll always remember
Every hug in the morning
And butterfly kisses...
僕はこれ以上のものを神に求めることはないだろう、これこそが愛なんだ
彼女を手放さないといけないことはわかってる
でも思い出してしまうんだ
毎朝のハグと
おやすみのバタフライキスを...

 

 

②Butterfly Kisses=頬と頬をすり寄せること

曲名の「バタフライ・キス」とは、頬と頬をすり寄せる愛情表現のこと。

海外のドラマやニュースなどで頻繁に目にするあのスキンシップですね。

 

この曲がアメリカでブレイクしたきっかけは、とあるラジオ番組です。

無垢で心が洗われるような歌詞とメロディに心を打たれた、一人のDJ。

『この曲を多くの人の耳に届けるために俺はDJになったのかもしれない!!』

そう思ったかどうかはわかりませんが…そのDJが自分のラジオ番組で曲を流した結果、ファンになるリスナーが続出。

そこからどんどん人気に火がついてヒットに繋がったわけです。

 

 

自分の娘さんが16歳になる誕生日に向けて書かれた「バタフライ・キス」。

『溺愛』としか言いようがないほど娘さんに対する想いがパンパンに詰まっているので、ボブ・カーライルと同じく大事に想っている娘さんがいる人は入り込み過ぎると危険かも。

いつか訪れる愛娘の結婚を想像して涙腺ゆるゆる、鼻水ずるずるになっちゃうでしょうから…。