①フレディ・マーキュリーに例えられるほど…
クイーンのフレディ・マーキュリーに例えられるほど音域の広い歌声を持つ、レバノン出身のウルトラポップシンガーソングライターのMIKA(ミーカ)。
1stアルバムの「ライフ・イン・カートゥーン・モーション」は2007年にリリースされ、U.Kで1位を獲得しただけでなくフランス、ベルギー、スイスなどヨーロッパを中心に世界各国で大ヒット。アメリカでも29位を記録しています。
情熱的に歌うこの曲は『赤』、子供が好きそうなこの曲は『緑』、さわやかでポップな『青』もある。
ちょっとかわいらしい雰囲気の曲は『ピンク』。透き通るようなトーンと美しいコーラスの『白』。
「ライフ・イン・カートゥーン・モーション」はそんな風にとにかくカラフルなアルバム。
アルバムジャケットはミーカ本人が描いたそうですが、このカラフルに彩られたCDジャケットのテイストもアルバム世界観にピッタリですね。
そのアルバムの中でも特におすすめなのが、3曲目の「My Interpretation (マイ・インタープリテイション)」。
ミーカのリズミカルでパワフルなボーカルと、雲ひとつない青空のように爽やか&開放的なメロディが魅力のパーフェクトなウルトラポップソングです!
↓Youtube【My Interpretation】
②歌詞の和訳
Songwriter(s) - Mika, Jodi Marr, Richie Supa
You talk about life, and talk about deathAnd everything in betweenLke it's nothing and the words are easyYou talk about me, you talk about youAnd everything I doLike it's something that needs repeatingI don't need an alibiOr for you to realizeThe things we left unsaidAre only taking space up in our headsMake it my fault, win the gamePoint the finger, place the blameAnd toss me up and downIt doesn't matter now★'Cause I don't care if I ever talk to you againThis is not about emotionI don't need a reason not to careWhat you say, or what happened in the endThis is my interpretationAnd it don't, don't make senseThe first two weeks turn into tenI hold my breath and wonder when it will happenDoes it really matter?If half of what you said is trueAnd half of what I didn't do could be differentWould it make it better?If we forget the things we knowWould we have somewhere to go?The only way is downI can see that now(Repeat ★)It's really not such a sacrificeIf I ever talk to you againThis is not about emotionI don't need a reason not to careWhat you say, or what happened in the endThis is my interpretationAnd it don't, don't make senseAnd it don't have to make no sense to you at all'Cause this is my interpretation
▼イギリスのシングルチャートで5週連続の1位になった「Grace Kelly(グレース・ケリー)」もおすすめ。
↓Youtube【MIKA - Grace Kelly (Official Video)】
③難読症(ディスレクシア)に苦しんだ幼少期
中東のレバノンで生まれたミーカは幼少期、内乱に巻き込まれてパリに移住することに。
しかし仕事の都合でたまたまクウェートにいた父親がイラク軍の侵攻によって、アメリカ大使館で人質になってしまいます。
その影響で一家はパリからイギリスのロンドンに移り住むことになったけど、そこでフランス人学校に通い始めたミーカはイジメにあってしまうというかなり波乱な生い立ちのミュージシャン。
めちゃめちゃポップな曲が多くてポジティブなイメージが強いけど、意外なことに子供のころには難読症(ディスレクシア)という症状のために苦しんでいた過去があり、その難読症は現在でも治っていないそうです。
でも動画サイトではフランス語で歌っていたり日本語でファンに向けてメッセージを送ったりしているんだから、きっと相当な努力をしたんでしょうね…。
④デビュー当初は…
デビュー当初はフレディ・マーキュリーや、シザーシスターズや、エルトン・ジョンと比較されることが多かったミーカ。
私もタワレコで初めて「グレース・ケリー」を聴いた時には、確かにフレディの歌い方にちょっと似てるかな?とは思いました。
声のトーンはそれほど大きく違わないし、声量もあるし、ファルセットを多用しながら幅広い音域で歌うところがそう感じる理由だったのかも。
そんなミーカは海外のテレビ番組に出演した時にクイーンの名曲「キラークイーン」を歌うほど、クイーンのファン。
そもそもミーカの大ヒットシングル「グレース・ケリー」の歌詞には、
『 So I try a little Freddie (だからちょっとフレディに挑戦してみる) 』
って歌詞もあるくらいなので、意識してフレディに寄せて歌っているところもあったんでしょうね。
ちなみにクイーンのギタリスト、ブライアン・メイもミーカとフレディが比較されることに対してコメントをしています。
「ファンや音楽誌で言われているほどフレディに似ているとは思わない」
「だけどピアノを弾きながら時には繊細に、時には躍動的に歌うパフォーマンスのスタイルはとても似ている」
フレディの歌声を一番近くで聴いてきたブライアン・メイが言うとかなり説得力がありますね。
⑤インタビューで…
インタビューで『ピアノは曲をリードできる楽器』と答えていたミーカの曲なので、当然のごとくイントロからピアノがグイグイと曲を引っ張っていきます。
1番のサビ直前で一瞬のブレイクが入るところや、歌詞のテンポとリズムが軽やでサビに向かって徐々に盛り上がっていくところなど緩急のつけ方が上手く、曲の世界にどんどん引き込まれる。
そしてドラマチックなラストへの期待感を煽るような、大サビ前のコーラスの高揚感。
どれをとっても完璧としか言いようがない。
ミーカの曲はソウル、ゴスペルの影響を受けていたり、クラシックの理論も取り入れた多様性がバックボーンになっているので、それがコーラスの多彩さなど曲の個性に反映されているのかもしれません。
なにしろミーカはCDジャケットのデザインのみならず、ポールスミスのモデルとして起用されたりとアートやファッションの分野でも幅広く活躍してるんですから。多彩すぎですね…。