①ほとんどすべての楽器とサンプリングを…
アメリカ出身のベック・ハンセン(Beck Hansen)はほとんどすべての楽器、そして原曲を活かしたサンプリングテクニックを使いこなすマルチプレイヤー。
2023年1月に亡くなったギタリストのジェフ・ベックと間違えないよう気を付けましょう…。
ベックはメジャーデビューアルバム「メロウゴールド」に収録された「ルーザー」がアメリカのビルボードシングル総合チャートで10位になったことでブレイク。(モダンロックチャートでは1位)
ヒップホップを軸にフォークやファンク、カントリー、更には電子音のような不思議なサウンドを取り入れたりと、枠にとらわれない音作りで有名なミュージシャンです。
1999年にはファンク色の強いアルバム「Midnight Vultures(ミッドナイト・ヴァルチャーズ)」をリリース。
アルバムの中でも特にポップでファンキーな1曲目「Sexx Laws(セックス・ロウズ)」は、ダウンタウンの浜ちゃん司会の番組『ジャンクSPORTS』のテーマソングにも起用されているのできっと聴いたことがある方も多いはず。
トランペットやサックス以外にもペダルスチールギター、アフリカ由来の楽器であるバンジョーなど色々な楽器が参加した、陽気で賑やかなダンスナンバーに仕上がっています。
YouTube【Beck - Sexx Laws (Version 2) (Official Music Video)】
②歌詞の和訳
Songwriter - Beck Hansen
Can't you hear those cavalry drumsHijacking your equilibriumMidnight snacks in the mausoleumWhere the pixilated doctors moanCarnivores in the Cowloon nightBreathing freon by the candlelightCoquettes bitch slap you so politeTill you thank them for the tea and sympathyI want to defyThe logic of all sex lawsLet the handcuffs slip off your wristsI'll let you be my chaperoneAt the halfway homeI'm a full-grown manBut I'm not afraid to cryNeptune's lips taste like fermented winePerfumed blokes on the Ginza lineRunning buck wild like a concubineWhose mother never held her handBrief encounters in Mercedes BenzWearing hepatitis contact lensBed and breakfast getaway weekendsWith Sports Illustrated momsI want to defyThe logic of all sex lawsLet the handcuffs slip off your wristsI'll let you be my chaperoneAt the halfway homeI'm a full-grown manBut I'm not afraid to cryI want to defyThe logic of all sex lawsLet the handcuffs slip off your wristsI'll let you be my chaperoneAt the halfway homeI'm a full-grown manBut I'm not afraid to cry
③私がベックを聴いたきっかけは…
ベックを聴いたきっかけは高校生の時に見てた洋楽ランキング番組、ビルボードTOP40。
何を隠そう(?)私が今まで聴いた洋楽アーティストの3分の1はこの番組がきっかけです。
その番組で上位にランクインしていたのが、ベックを一躍スターダムに押し上げた曲「ルーザー」。
「俺はルーザー(負け犬)だ、どうして俺を殺さないんだよ?」
超脱力したヒップホップって感じのメロディもオシャレでカッコいいし、ヤケクソっぽく聴こえるボーカルもクセが強くてなんか良さげ。
YouTube【Beck - Loser (Official Music Video)】
そんな出会いから数年後。ふざけたジャケットのアルバム「ミッドナイト・ヴァルチャーズ」をCDショップで発見。
ん?よく見てみたら…ベックのニューアルバムじゃん。
ベックと言えばルーザーのイメージがやっぱり強かったから、今回も脱力系かな?と思って1曲目の「セックス・ロウズ」を聴いてみたらこれがビックリ。
えっ?これがあのベック?確かに声はあの時のまんまだけど…。
だって、それまでにリリースされたシングル「ルーザー」「デビルズ・ヘアカット」「ニュー・ポリューション」はどれも少し陰鬱でどちらかというとローファイな感じのヒップホップ…
だったはず。
だけどセックス・ロウズはイントロから賑々しいホーンセクションが全開で、しかもベックがノリノリでソウルフルに歌いまくってるじゃないですか!
サビではしっかりと
「ここが盛り上がりどころだぜーー!ヒャッハー(゚Д゚)ノ」
ってのが誰が聴いてもわかるくらいにテンションアゲアゲ。
ダンスが苦手な人でも気づいたら体を揺らしてリズムをとっちゃうくらいのグルーヴ感!
あ、もしかして私が把握してないだけで過去にもそういうハイテンションな曲があったんであればそれはすみません…。
④『バンジョー』はスプラッシュマウンテンで…
「セックス・ロウズ」の印象を決定づけている楽器の1つ、バンジョーはディズニーランドのスプラッシュマウンテンで流れてるような感じの軽やかな音色。
バンジョーがあるのとないのとではだいぶ印象は違ったはずなので、このあたりのセンスはさすがベックですね。
そして意外にもこの曲でピアノやタンバリンなどを担当しているのはなんとあの人!
そう!私が愛してやまないハイパーオタクポップバンド、ジェリーフィッシュのロジャー・マニングだったんです!
まったく気づけないとは私もまだまだ未熟です(笑)。
歌詞に関してはかなりハチャメチャで独特な言い回しなのでよくわかりません(笑)。
まあ、歌詞の内容どうのこうのは深く考えないで楽しんでくれよって感じの曲なんだと思います。
ちなみにアルバムのタイトル、Midnite Vultures(ミッドナイト・ヴァルチャーズ)の『Vultures』はハゲタカって意味。
ヴァルチャーズってなんとなくオシャレな響きだからもっとカッコいい意味かと思ってました…。