①大都会ニューヨークで生まれ育ち…

アメリカ出身のPeter Cincotti(ピーター・シンコッティ)。大都会ニューヨークで生まれ育ち、9歳の時からすでに曲を書き始めていたという生粋のピアノマンです。

 

もともとはジャズピアニスト&ボーカリストとしてデビューしたけれど、3rdアルバム「East of Angel Town」ではポップ路線に大きく方向転換。あのデイヴィッド・フォスター大先生をプロデューサーに迎え、洗練された大人のポップソングを披露しています。

 

 

ピーター・シンコッティ日本初上陸となった「December Boys(ディッセンバー・ボーイズ)」はハリーポッター・・・じゃなくてダニエル・ラドクリフ主演で2007年に公開された、同タイトル映画の主題歌になった曲。

 

一回聴いた瞬間から二度と忘れられないほどパーカッシブで切ないピアノプレイと、そこらのボーカリスト顔負けの声量豊かなファルセット。ミュージシャンとしての才能はピアノの演奏に重心が寄ってるかと思いきや、ジャズもポップスもどちらも歌える歌唱力まで兼ね備えてるんだからビックリですね。

 

映画の方はというと、December(12月)生まれの少年4人の友情がテーマ。

 

たぶんDecember Boysで検索しても「12月の少年」としか出てきません。なので映画の内容をネットで知ってから改めて歌詞を見た時に、なんで曲名が「12月の少年」なのかがわかりました。

 

 

ちなみにプロデューサーだけでなく作詞したジョン・べティスもかなりの大御所です。

 

実はこの方、「トップ・オブ・ザ・ワールド」「イエスタデイ・ワンス・モア」を始めとしたカーペンターズの大半の作詞を担当し、マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストンなどそうそうたるトップアーティストの作品にも参加したという実績の持ち主。

 

数多くの賞を受賞しているすごい人なんです。

 

YouTube【December Boys】

 

②歌詞の和訳

Songwriter(s) - Peter Cincotti,  John Bettis

Thinking about you
And I remember everything
All of us
I look at the ocean
But still I can't see anything
But all of us
The time of open hearts
The time before the rest of life begins
The learning who we are
What I'd give to be December boys again
The time of open hearts
The time before the rest of life begins
The learning who we are
What I'd give to be December boys again
Nothing was easy
But I would do it all again
And never change a thing
It's all about choices
But I couldn't watch you walk away
Without following
The lines of broken dreams
The lines dividing strangers from your friends
We lived in you and me
Oh, what I'd give to be December boys again
Oh, in between a man and child
Homeless horses running wild
Everything on earth was worth a try
Took me by surprise
I felt so good to be alive
Sooner or later
We find the end to everything
But life goes on
Twisting and turning
Forcing us through everyday
Until its gone
And last I think I know
The past is where we keep
What might have been
But it's best to let it go
'Cause' we'll never be December boys again
We'll never be December boys again
Oh, never be December boys again
Never, never be December boys again
キミのことを想いながら
記憶のすべてを呼び戻す 僕ら二人のね
海を眺めてる
だけど僕の目にはまだ何も映らない
君と僕以外は
心を開く時が来た
残された人生はここから始まる
僕たちが何者なのかを学ぶのさ
もう一度「12月の少年」に戻りたい
簡単なことは何一つなかった
だけどまた同じ経験をしたいんだ
何も変えずにそのままで
全ては選択肢の選び方なのさ
でも僕にはキミが去っていくのを見ていることはできなかった
後を追わずにはいられなかったんだ
夢に破れた人生
友達と見知らぬ人を切り離す人生
僕らはお互いの心の中に生きている
ああ、もう一度「12月の少年」に戻りたい
大人と子供の狭間で
帰るべき場所を失った馬が暴れている
この世の全てにトライする価値があった
驚きだったよ
生きててよかったと心から思えたんだ
遅かれ早かれ
すべてに終わりは訪れるけど
それでも人生は続いてく
曲がりくねって
僕らに毎日を強制するのさ
終わりが来るその時まで
やっとわかったんだ
過去は僕らの思い出がしまってある
大事な場所
だけど手放す時が来たのさ
もう僕らは「12月の少年」には戻れないんだから
僕らは「12月の少年」には戻れないんだから
決して「12月の少年」にはなれないんだから
もう二度と「12月の少年」にはなれないんだから

 

 

 

③「ココロデキクウタ~Vol.2」にも…

December Boysは2007年に日本だけで発売されたコンピレーションアルバム「Beautiful Songs~ココロデ キク ウタ~Vol.2」にも収録されています。

 

 

Vol.3までリリースされているこのコンピレーションアルバム。

 

 

日本の洋楽ファンの間でもすでに知名度が高かった曲以外にも、1作目にはベン・イェレンの「Come on」、2作目にはピーター・シンコッティの「December Boys」、3作目ではジェイムス・ブラントの「One of the Brightest Stars」って具合に目ん玉が飛び出るくらい良い曲が収録されていて、個人的には最高の選曲でした。

 

 

でもこのシリーズ、1作目はオリコン洋楽チャートで1位の大ヒットを記録してるけど、次の年に発売されたvol.2は10位。

 

 

そのまた次の年に発売されたvol.3にいたっては26位が最高位なので、シリーズを重ねるごとに順位が落ちてるんですよね。

 

 

今思えば、1作目は当時日本で大人気だったジェイムス・ブラントの「ユア・ビューティフル」とかダニエル・パウターの「バッド・デイ」以外にも、最前線で音楽シーンを引っぱってきたオアシスやREMみたいな世界的バンドの曲も入ってたし、他にもマッチボックストゥエンティのロブ・トーマスのソロ曲とかギャビン・デグロウとかJETとかリサ・ローブとか…とにかくキャッチーな曲ばかりで、これ以上ないくらい選曲のバランスが絶妙でした。

 

 

それに比べてVol.3はちょっと選曲がおとなしめでマニアックな感が否めないかなあ。ドラマチックに感動できる曲とか一般受けしそうなポップソングとかも少なかったし…。