①ジミー・イート・ワールドは…

1996年にメジャーデビューしたJimmy Eat World(ジミー・イート・ワールド)はアメリカ出身のエモロックバンド。

3rdアルバムからはジム・アドキンスがメインボーカルを担当。その後リリースされた4thアルバム「Bleed American(ブリード・アメリカン)」が全米31位を記録し、現在ではエモを代表するバンドの1つになっています。

 

パンクロックやハードコアのように激しい演奏。さらに直情的でメロディアスな音楽性がジミー・イート・ワールドの魅力。

「Sweetness(スウィートネス)」はそんな彼らの代名詞的な曲。この曲を聴けば理屈じゃなく、エモの何たるかを肌で感じて理解できると言ってもいいくらいエモヒストリーに残る名曲です。

 

やはりここ日本でもその高揚感のあるメロディに目をつけた関係者はいたらしく、2008年にはアサヒスーパードライのCMに起用されたことも。

ドライブ中に聴くと、ついついアクセルを踏み込み過ぎてしまいそうになるデンジャラスな曲ですね(笑)

Youtube【Jimmy Eat World - Sweetness】

 

アルバムタイトルの直訳は「出血するアメリカ人」。しかし、このアルバムが発売されてからおよそ3か月後にアメリカで大きな被害を出した同時多発テロが発生。そのため事件以降に制作されたアルバムはテロを連想させないよう、セルフタイトルの「Jimmy Eat World」に変更されています。

 

 

②歌詞と和訳

Songwriter(s) - Jimmy Eat World

If you’re listening
Sing it back
String from your tether unwinds
Up and outward to bind
I was spinning free
With a little sweet and simple numbing me
Are you listening?
Sing it back
So, tell me what do I need
When words lose their meaning
I was spinning free
With a little sweet and simple numbing me
Stumble 'til you crawl
Sinking into sweet uncertainty
Are you listening? Are you listening?
If you’re listening (If you’re listening, are you listening?)
Sing it back (If you’re listening, are you listening?)
And I’m still running away
Won’t play your hide and seek game
I was spinning free
With a little sweet and simple numbing me
What a dizzy dance
And the sweetness will not be concerned with me
No, the sweetness will not be concerned with me
No, the sweetness will not be concerned with me
もし聴こえているのなら
歌って返してくれ
オマエを縛る糸が解かれていく
新たに結びつくため上へと広がっていく
俺は自由に飛び回ってた
甘くてシンプルな感情が俺を麻痺させてくれたのさ
聴こえているか?
歌って応えてくれ
教えてくれ 俺に何が必要なのか
言葉が意味を持たなくなった時に
俺は自由に飛び回ってた
甘くてシンプルな感情が俺を麻痺させてくれたんだ
つまづいて地面に這いつくばるまで
甘美で不確かな世界に身を沈めていくのさ
聴こえるか?聴こえているか?
もしオマエが聞こえてるなら (聞こえてるなら、聞こえてるか?)
歌って返してくれ (聞こえてるなら、聞こえてるか?)
俺はまだ逃げ続けている
オマエとかくれんぼをするつもりはないよ
俺は自由に飛び回ってた
甘くてシンプルな感情が俺を麻痺させてくれたんだ
なんて目が眩むダンスなんだ
でもその甘さは俺には関係ないのさ
その甘い気持ちは俺には関係ないのさ
その甘い気持ちは俺には関係ないのさ

 

 

③15年くらい前に購入したコンピレーション…

15年くらい前に購入したコンピレーションアルバム「PLUG IN:Rock Anthems for Summer」で初めて耳にした「Sweetness」。

実は、第一印象ではそこまで良い曲には感じませんでした…。

 

そのころはクイーンみたいな王道のバンドだったり、オアシスみたいなブリティッシュロックばかりを好んで聴いていたので、エモの周波数は私のアンテナが受信できなかったんでしょうね。

でも歳を重ねていくうちに色んなジャンルの洋楽を聴きかじり、色んなジャンルの音楽にアンテナを向けられるようになっていって。

シューゲイザー系のレジェンド、My Bloody Valentineの名盤「Loveless」に衝撃を受けたのもこの頃だったような。

 

 

イントロの勢いのまま最後まで突っ走るこの曲、とにかく高揚感がすごい。

感情をすべて絞り出すかのごとく衝動的にかき鳴らされるギター!

心拍数とボルテージを極限まで上げてやろうとでも言わんばかりに鳴り響くベースとドラム!

そしてなんと言ってもジム・アドキンスの力強くも透明感のあるハイトーンボイス&ウォーウォーコーラス!

今となっては、なんであの時「Sweetness」をファーストコンタクトで好きにならなかったのか不思議で仕方ないんですよ(笑)。

 

 

④文法的にちょっとおかしい…

Jimmy Eat World(ジミー・イート・ワールド)。

英語が得意な人じゃないとすぐには気づけないかもしれないけど、文法的にちょっとおかしいんですよね。

 

正しくは・・・

Jimmy Eats World(ジミー・イーツ・ワールド)。

 

 

なんでこんなバンド名になったのか。それは…

 

ギタリストのトムには二人の弟がいました。名前はジミーとエド。

2人は子供のころによく兄弟げんかをしていたそうで、いつもケンカに負けてばかりでおもしろくないエドは、ジミーが大きな口を開けて地球を食べるブサイクな絵を描いて悔しがらせてやろうとした…。

そしてその絵にエドが付けたタイトルが『Jimmy eat world(ジミーは世界を喰う奴)』。

まだ子供だったので、本来つけるべき『s』をつけ忘れていたわけですね。

その時の兄弟ゲンカが由来になっているので、子供っぽさを残すためにわざとそのままバンド名にしたそうな。

 

でもこういうのって母国アメリカや英語圏の人たちはどう感じるんでしょうね?

カッコ悪いバンド名に聞こえるのか、意味があってわざと間違えたことがわかるからそんなに気にならないのか…。