①収録アルバム情報
- 発売年:1993年
- 収録アルバム:The Wedding Album(ザ・ウェディング・アルバム)
- アルバム最高位:全英4位、全米7位
②80年代のMTVで大活躍
Duran Duran(デュラン・デュラン)はニューロマンティックブームの先駆者として80年代のMTVシーンで大活躍したイングランド出身のバンド。
見た目は超絶イケメンだけど、そのビジュアルを抜きにしても間違いなく売れていたに違いないほどの歌唱力と演奏のクオリティ。
そしてキャッチーでラジオ受けしそうな曲が多いのもDuran Duranの特徴です。
6thアルバム「Liberty(リバティ)」が商業的に失敗。人気が薄れて落ち目だと思われていた中で発表され、起死回生を果たしたシングル「オーディナリー・ワールド(Ordinary World)」。
イントロから壮大で美しいこの曲は、1993年リリースの7thアルバム(正式なアルバムタイトルはDuran Duranだけど通称はThe Wedding Album)に収録。
シングルチャートでは全英6位、全米3位を記録しています。
こうして「オーディナリー・ワールド」を引っさげて音楽シーンに華々しく復活したデュラン・デュランは、この曲の成功によって新しい世代のファンも獲得して人気を不動のものにしていきました。
↓Youtube【Duran Duran - Ordinary World (Official Music Video)】
Songwriter(s) - Simon Le Bon, John Taylor, Nick Rhodes, Warren Cuccurullo
Came in from a rainy Thursday on the avenue,Thought I heard you talking softlyI turned on the lights, the TV and the radioStill I can't escape the ghost of you
What is happened to it all?Crazy some sayWhere is the life that I recognize?Gone away
But I won't cry for yesterdayThere's an ordinary world somehow I have to findAnd as I try to make my way to the ordinary worldI will learn to survive
Passion or coincidenceOnce prompted me to say"Pride will tear us both apart"Well now pride's gone out the window,Cross the rooftops, run away,Left me in the vacuum of my heart
What is happening to me?Crazy some sayWhere is my friend when I need you most?Gone away
But I won't cry for yesterdayThere's an ordinary world somehow I have to findAnd as I try to make my way to the ordinary worldI will learn to survive
Papers in the roadside tell of suffering and greed,Feared today forgot tomorrowHere beside the news of holy war and holy needOurs is just a little sorrowed talkBlown awayJust blowing away
And I don't cry for yesterdayThere's an ordinary world somehow I have to findAnd as I try to make my way to the ordinary worldI will learn to survive
Any World is my WorldEvery World is my World
③ソニーMDウォークマンのCMソング
バラードには80年代、90年代の洋楽を積極的に聴かない日本人でも好きになれそうなフックの聴いたバラードと、洋楽を知らない日本人には受け入れられなさそうなバラードがあると思うけど、この曲はたぶん後者。
友達や彼女とドライブ中にこの曲を流したとしても、
『良い曲だね』
って言う人は少ないような気がします。
ラストの大サビ?まで歌唱とメロディにそれほど大きな抑揚がないから、
『良い曲だけどサビがいまいちピンとこないなあ』
っていうのがこの曲を高校生で初めて聴いた時、私が感じた印象。
なので、ぶっちゃけ当時は「オーディナリー・ワールド」を自分から好んで聴くことはなかった。
だけど初めて聴いてから約3年後の1998年、大学生になった私がテレビを見ていた時にふと流れたソニーのMDウォークマンのCM。
『この曲どこかで聴いたことがあるような…?』
と思って画面を見ると右下に【♪Duran Duran】という表示が。
すぐにそれが昔聴いたことのある「オーディナリー・ワールド」だとわかったと同時に心の中で思いました。
『あれ?こんな良い曲だったっけ…?』
この曲に再会した時は昔よりもいろいろなアーティストの曲を聴いてきて、耳が少し肥えたのもあったのかもしれません。
まあ、美しいCMの映像込みで聴いたのも少なからず影響したとは思いますけど。
④真綿で首をしめられるようにじわじわと魅力にハマる
個人的に「オーディナリー・ワールド」のハイライトは、イントロと最後のサビ前に演奏されるウォーレン・ククルロのギターソロのパート。
デビュー当時からのギタリストだったアンディ・テイラーに変わり、前作のアルバム「リバティ」から正式にメンバーに加入しているマッチョなギタリスト、ウォーレンのギターの旋律が本当に素晴らしい。
自分が邦楽も含めて今までどれくらい多くの曲を聴いてきたのかはわからないけど、今まで聴いてきた曲の中で一番好きなイントロを挙げろと言われて真っ先に思い浮かぶのは「オーディナリー・ワールド」なんですよね。
イントロと最後のサビ前でギターのメロディはたぶん一緒。ウォーレンはイントロでは繊細に、最後のサビ前では情感たっぷりに弾いています。
そしてイントロでのギターも印象的なんだけど、ラストのサビ前のギターソロが鳥肌モノ。
薄暗い雲の隙間から急に光が差し込んだかのように感動的で、そこまではどちらかというと "しんみり" とした雰囲気だった曲が一気に壮大で幻想的に展開していく。
『真綿で首をしめられるようにじわじわと曲の魅力にハマってしまう』
「オーディナリー・ワールド」をそんな風に表現しているライナーノーツを見たことがあるけど、ほんとこの曲を説明するのにピッタリな表現。
私もファーストインパクトは名曲とまでは思わなかったけど、今はデュラン・デュランの曲で定期的に聴かずにはいられないほど依存症な曲の1つです。
ちなみに依存しているもう1曲は1982年にリリースされたオリエンタルな雰囲気のヒット曲「セイヴ・ア・プレイヤー(Save a Prayer)」。
こちらもイントロが印象的な名曲ですよ。
↓Youtube【Duran Duran - Save A Prayer (Official Music Video)】